事業紹介

「デジタル社会の在り方を検討する研究会」~アジアのデジタル人材育成と日本とのビジネス連携~

(1)DXとAIをはじめとするデジタル技術が雇用と社会の在り方を変えています。少子高齢化による労働力人口の減少と、高度/先端IT人材の育成に時間を要することから、2030年に我が国では、最大79万人の高度/先端IT人材の不足が懸念されています。このため高度外国人材に対する期待が高まっています。

(2)IT技術者数500万人といわれるインドを筆頭に、東南アジアおよび南アジアの各国ではデジタル人材育成に力を入れています。2025年8月の日印首脳合意およびTICAD9では、AI人材育成等の人材交流イニシアティブや国際支援プロジェクトが締結されるなど、デジタル人材育成のための国際連携は継続的に実施されています。

(3)デジタル技術の革新にともなって求められるIT人材は変化しています。①GSCを運営する国際化した企業、②ベンダーやSierなど日本の国内産業と協力してDXを推進する業種、③全国の産業集積や地域で活動する中小企業など、業態や業種によって高度IT外国人材に対する需要も異なります。加えて、米・中のデジタル覇権競争による囲い込みや経済安全保障推進法の制定があり、デジタル人材の育成プロセスである留学や海外就労への影響も懸念されています。

(4)このように、デジタル人材の育成および連携についての国際・国内環境は複雑化しており、継続的な調査研究と社会全般に対する発信が必要になっています。本研究会では、東南アジアおよび南アジアの各国で進捗しているデジタル人材の育成や国内産業との連携を踏まえて、「アジアのデジタル人材育成と日本とのビジネス連携」について検討し政策提言を行うものです。

研究会構成員(敬称略)

主査:
山内康英
(多摩大学情報社会学研究所 教授/学校法人日本財団ZEN大学 知能情報社会学部 教授)

委員:
九門大士
(亜細亜大学アジア研究所 教授)
坂下哲也
(日本情報経済社会推進協会常務理事)
藤本隆宏
(東京大学名誉教授)
渡辺智暁
(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター教授)

オブザーバー:
吉田悠吾
(日本貿易振興機構 知的資産部 高度外国人材課長)

【研究会報告書】
「アジアのデジタル人材育成と日本とのビジネス連携」に関する報告書  [日本語 ]

第1回会合
2025年12月17日(水)開催。主査より本研究会の目的・背景および研究課題について説明があり、3月までに①現状把握、②課題整理、③政策提言の三段階で、グローバル企業、DX推進企業、地域の中小企業を念頭に、アジアのデジタル人材をどう位置づけ、日本の産業競争力とどう結びつけるかについて整理することが了承された。各委員、オブザーバーにより「アジアのデジタル人材育成と日本とのビジネス連携」の課題認識について議論した。

第2回会合
2026年1月30日(金)開催。ゲストスピーカーとして、①筱正雄氏(国際協力機構 ガバナンス・平和構築部 STIDX室 副室長)より「JICAにおけるサイバーセキュリティ、AI分野の取り組み 」、②大川恵子氏(慶応義塾大学教授 SOI Asia ディレクター)より「SOI Asia (School on INTERNET Asia) 」について講演があり、アジアのデジタル人材育成の現状について議論した。

第3回会合
2026年3月2日(月)開催。ゲストスピーカーとして、一般社団法人外国人材支援機構(HuReDee) 藤島安之理事長、山口貴美雄常務理事より「ベトナム高度人材の活用促進について」の講演があり、アジアのデジタル人材育成の現状把握および課題整理を行った。主査より、報告書の骨子案について説明があり、今後の報告書取り纏めについて了承された。