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配信日:2004年4月15日

EBC の活動およびツアー参加者と在日欧州実業家との意見交換会

欧州ビジネス協会(EBC)
事務局長

アリソン・マリー


3 月 2 日、在日の欧州実業家たちが日本の投資環境を視察するために訪日している欧州ジャーナリストのグループと会合した。これらの実業家は、日本の欧州ビジネス協会( EBC )――欧州各国の在日商工会議所の通商政策部門――の会員である。彼らは日本における自社企業の経験を話し合い、全体としては、日本は時として難しい市場に見えるものの見返りは大きいとの結論に達した。

 EBC は、在日の欧州 17 カ国商工会議所および企業協会その他団体の通商政策を担当する部門である。現在 EBC は 3,000 以上の欧州企業および個人会員を代表しており、これらの会員は個々の組織を通じて EBC に加入している。 EBC は 1972 年に欧州商工会議所会頭の特別委員会として設立され、現在では通商政策関連の活動を通じて在日欧州企業の貿易および投資環境を改善するために様々な活動を行っている。 EBC は駐日欧州委員会代表部とならび、日本の貿易・投資環境の改善に取り組む主要な機関である。 EBC は日欧ビジネスダイアローグ・ラウンドテーブルなどのフォーラムを通じて、欧州委員会、日本政府、その他の企業団体と強いつながりを保っている。

 EBC の現会長はシャネル株式会社代表取締役のリシャール・コラスが務め、本年はその 3 期目にあたる。 EBC は航空、銀行業、人的資源、医療機器、電気通信といった多様な分野に及ぶ 26 の産業分野別委員会の審議を通じて、政策と提言を策定している。これらの委員会は、在日欧州企業の上級管理者 350 人で構成されている。 EBC の事務局は、事務局長、政策局長、サポートスタッフで構成される。

 EBC の主な活動――
欧州企業が日本で商取引を行う際に直面する障害を確認し、日本政府に政策変更を働きかける。
日本の商環境に関する情報を欧州委員会および EU 加盟国に提供する。

政府委員会および特定の公聴会に参加する。

日本政府のパブリック・コメント手続きを通じ、立法案に対し意見を述べる。
EBC 委員会のために市場開放問題苦情処理推進本部( OTO )の公聴会に参加する。
以下のような EBC 年次報告書において政策案を発表する。
  『断固とした改革による外国投資の促進――日本の商環境に関する EBC 報告書 2003 年』
日欧ビジネスダイアローグ・ラウンドテーブルなどのハイレベル・ビジネスフォーラムに参加する。

 EBC は欧州の日本観について多少の識見を蓄積している。欧州は日本に深く根付いたプレゼンスを有していると EBC は考えている。すでに日本で事業を展開している欧州企業は、長期的なプレゼンスを確立するために強力なコミットメントを示している。こうした企業の社長には、欧州人ながら日本語を話し、長年日本に住む者も多く、日本人の妻を持つ比率も高い。欧州企業は日本が依然として世界第 2 位の経済を誇っていることを知っている――日本は世界の GDP の 13% を占め、世界の累積現金貯蓄高の 25% を保有し、膨大な市場を有している。日本の市場はその高度な均質性が特徴であり、東京でよく売れるものは国内どこでもよく売れる。市場への直接的な参入障壁はほとんどない。

 2004 年 3 月 2 日には在日欧州実業家たち(本文末尾にリスト掲載)が、日本の投資環境に焦点を絞って上記をはじめとする見解を対日投資欧州プレスツアーの参加者に示した。カルフールのローラン・ルヴァン氏は、日本に対する同社のコミットメントを紹介した。カルフールは今年既に 4 店舗を新たにオープンして合計 8 店とし、現在では約 2,000 人の日本人を雇用している。ガデリウスのハンス・ポラート氏は、日本での創業から 100 年を数えようとする同社は日本を主要な市場とみなしていると述べた。イケアのトミー・クルバーグ氏は、日本への新規参入にともなう困難にもかかわらず、目下同社は単独の外国企業によるこれまでで最大の新規投資(グリーンフィールド・インベストメント)を行う過程にあると述べ、日本の市場への関心と投資へのコミットメントを示した。ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券のジャン・フランソワ・ミニエ氏は、同社が日本を中国市場と等しく重要とみなしていると述べた。アイエヌジー生命保険のヨハン・デウィット氏は、同社が ING グループの一部であり、保険、銀行、資産管理の分野で日本全国に代理店を展開していることを紹介した。ヘンケルジャパンのゲアハルト・シュロッサー氏は、同社が日本に進出して半世紀近く経つ間にかなりの投資を行い、研究開発に非常に力を注いできたことを述べた。動物用医薬品企業メリアル・ジャパンのミシェル・ラショセ博士は、ペットへの関心の高い日本は巨大な獣医製品市場をもち、好調な投資利益を上げていることを報告した。ベルギーに本社を置くピュラトスジャパンのデューコ・デルゴージュ氏は、同社が日本の製菓企業に高品質のチョコレートを供給する専門サプライヤーであり、企業間市場はきわめて堅調であることを示した。全体のコンセンサスとしては、日本は時として難しい市場に見えるが、市場自体が巨大であるため、末端にいるかまたは未開拓のニッチを探すだけでも大きな見返りが期待できるということだった。
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参加した欧州企業のリスト
ローラン・ルヴァン氏、カルフール・ジャパン株式会社 日本開発本部長
ハンス・ポラート氏、ガデリウス株式会社 代表取締役社長
トミー・クルバーグ氏、イケア・ジャパン株式会社 代表取締役社長
ジャン・フランソワ・ミニエ氏、ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券会社(日本) 東京支店長
ヨハン・デウィット氏、アイエヌジー生命保険株式会社 代表取締役社長
ゲアハルト・シュロッサー氏、ヘンケルジャパン株式会社 代表取締役社長
ミシェル・ラショセ博士、メリアル・ジャパン株式会社 社長
デューコ・デルゴージュ氏、ピュラトスジャパン株式会社 代表取締役日本支社長
アリソン・マリー氏、欧州ビジネス協会( EBC ) 事務局長
ケイシー・セジマン氏、欧州ビジネス協会( EBC ) 政策ディレクター


 
 
 

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