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連載 キーワードで知る日本 (最終回) 「4月から電力小売り全面自由化」【配信日:2016/03/31 No.0253-1004】

配信日:2016年3月31日

連載 キーワードで知る日本 (最終回)
「4月から電力小売り全面自由化」


 経済産業省は2016年4月から電力の小売りを全面自由化する。従来は企業や工場など一定量以上の電力を消費する大口の法人顧客だけが料金や取引条件に応じて購入先を自由に選択できた。2016年4月以降は個人商店や一般消費者といった小口顧客も地域の電力会社以外の事業者から購入することができる。電力小売りビジネスは8兆円市場と言われ、自由化を機に異業種からの新規参入が続出。電気料金の安さを売りにした顧客争奪戦は熱を帯びている。

 電力の小売り自由化は段階的に進められてきた。まず、2000年3月に大規模な工場や百貨店など契約電力2000キロワット以上の大口顧客に限って電力の小売りが自由化された。それ以降、2004年に中規模の工場やビル、2005年には小規模なビルやスーパーといった順に電力消費の少ない顧客も自由化の対象に加え、今回の全面解禁を迎えた。

 経産省によると、2016年2月23日時点で199社が電力の小売りを認められる事業者として登録されている。電力小売りの全面自由化に大きなビジネスチャンスを見て取った異業種が一斉に参入した格好だ。その顔触れを見ると、ガス、石油元売り、通信、コンビニエンスストアなど多岐にわたる。

 例えば、ソフトバンクは東京・中部・関西エリアで小売り事業を展開する。携帯電話とセットで申し込めば3人世帯で年間の電気料金が約9000~1万5000円安くなるプランを用意し、顧客開拓を進めている。コンビニエンスストのローソンやCATV最大手のジュピターテレコムも自社のサービスと電力販売を組み合わせてこれから始まる競争を勝ち抜く構えだ。

 新規事業者の中には、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを使って発電した電力の販売をセールスポイントにする事業者もおり、顧客の生活スタイルや考え方に合わせて選択肢は大きく広がることになる。

 顧客が東京電力や関西電力など既存の電力大手から新規参入業者に切り替える際、解約手続きは不要で、新たな事業者に契約を申し込めは済む。次世代電力計の「スマートメーター」が設置されていれば、契約から数日で切り替えが完了する。スマートメーターへの交換は原則無料だ。

 一方、消費者トラブルを回避するため、経産省の電力取引監視等委員会は事業者に対して、料金など契約条件を顧客に説明し、契約内容を書面で交付することを義務付けている。違反者には業務改善命令や登録取り消し処分を下す。(終)

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