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グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)による対日投資促進及び海外展開支援活動 | 経済産業省 中部経済産業局 地域経済部 国際課 課長 豊島 賢治【配信日:2012/07/31 No.0209-0853】

配信日:2012年7月31日

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)による対日投資促進及び海外展開支援活動

経済産業省 中部経済産業局 地域経済部 国際課
課長
豊島 賢治


 GNIの取り組みは、地域が一致して統一ブランドを掲げ、対日投資促進と海外展開支援の双方向の活動を行うと共に、多軸型産業構造への転換と国際拠点化を目指すものである。


GREATER NAGOYA INITIATIVE 「グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)」の取り組みは、当時としては県域を越えた道州制を先取りしたものであり、地域が一致して統一ブランドを掲げることによって、グレーター・ナゴヤ地域が誇るものづくりの集積が、世界からの注目を集め、また地域の求心力を高めることを目指すものである。
 またこれは、現在グレーター・ナゴヤ地域が抱える大きな課題である、多軸型産業構造への転換を果たしていく上で、さらに空洞化を避け世界の拠点化を目指す上で、大きなアドバンテージを握り得る取り組みではないだろうか。

■グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)について
 遡ること8年前、2005年の愛・地球博開催の前年における中部地域は、東京や大阪に比べて国際的な知名度が低く、当時の玄関口である名古屋空港等を見ても国際色は薄い状況であった。
 一方、当時政府では対内直接投資倍増計画を推進していたが、中部地域はその経済規模に比し対内直接投資が著しく少ない状況にあった。世界に目を転じれば、グレーター・ワシントン、グレーター・ロンドン等が、大都市圏レベルで地域ブランドを確立し、対内投資や企業誘致に成功を収めつつある状況にあった。
 こうした中、中部国際空港の開港や国際博覧会の開催を絶好の契機と捉え、中部地域の知名度を世界的に向上させ、国際ビジネス交流を活発化する取り組みの検討がなされた。
 この検討から生み出されたものが、名古屋市を中心とした半径100キロ圏内を「グレーター・ナゴヤ地域」と称し、県・市の枠を超えた広域連携により、地域の統一ブランドコンセプトに基づく対日投資促進を始めとした国際経済交流活動を促進する活動=「グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ(GNI)」活動であった。
 具体的には、2006年2月に、中部経済産業局、地方自治体、経済団体、企業、大学、研究機関、ジェトロ等多種多様な主体が参加して、GNI活動を推進する組織として、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会(GNIC)が設立されたのである。
愛知、岐阜、三重の三県のエリアが一体となって、岐阜県も三重県も皆が「グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ」という統一ブランドを掲げ、海外へのミッション派遣や海外からの招聘活動を行うというところに大きな意義があり、この活動は道州制の考えを先取りした先進的な活動と評価され得るものと考えている。
 グレーター・ナゴヤ地域の産学官が一体となることにより、海外への情報発信力を高め、優れた技術、情報、ビジネスモデル、創造的人材を当地域に呼び込むと共に、海外への事業展開を促進する双方向により、新しいビジネスチャンスを創出し、世界をリードする創造的経済社会の実現を目指す活動が展開されてきたところである。-

■グレーター・ナゴヤ・イニシアティブの取組内容
 グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会が設立されて以来、6年間に及ぶ活動の一例を挙げれば、42回のセミナー開催等により約500社の海外企業の招聘活動が行われ、欧米等13カ国約230社へ44回にのぼる海外ミッション団の派遣が行われてきたところである。

 こうした活動により、グレーター・ナゴヤ地域へ89社の海外企業の進出がなされ、約2,200件のビジネスマッチングの成果につながったものである。
 特筆すべきものとしては、ファンボローとパリのエアショーへ継続して出展し、フランスの航空宇宙産業の政府及び産業界の関係者と、訪欧時と来日時に双方向で、展示会出展、セミナー開催、企業マッチング等を回を重ね行うことにより、より深い両国・地域の絆、連携関係が構築できているところである。
 先の5月30日にも、フランス~グレーター・ナゴヤ経済投資セミナーを開催し、約150名の参加者を得て、フランス駐日大使を招いて交流会やインダストリアルツアーも併せて行ったところである。
 このフランスとの経済投資セミナーの開催は、昨年6月にパリエアショーへグレーター・ナゴヤミッション団を派遣した際、出発前に在日フランス商工会議所の門を叩き、当時世界から心配の目を向けられていた東日本大震災からの日本やグレーター・ナゴヤ地域の復興状況について、意見交換したのが切っ掛けとなったものである。

■グレーター・ナゴヤ・イニシアティブが目指す方向性
 グレーター・ナゴヤ・イニシアティブの活動としては、こうした地域やターゲットを絞った継続的な国際経済交流の取り組みを追求していくというのが一つの方針である。
 他方、グレーター・ナゴヤ地域は、自動車を中心とした輸送機械産業の製造品出荷額の国内シェアが4割強、航空機体部品の国内生産シェアが5割を誇る世界的なものづくりクラスターを形成する地域でもあり、こうした優位性を訴えつつ、世界の各国・地域の政府関係者や産業界からの注目を集めることにより、「グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ」が当地域と世界とのパイプ役を担っていくというのがもう一つの方針である。

【GNIの方向性】世界的なMONOZUKURI拠点であるグレーター・ナゴヤ地域と世界経済のパイプ約を目指す  これらに加えたもう一つの狙いとして、グレーター・ナゴヤ地域が、自動車を中心としたピラミッド型の産業構造から、航空機関連産業、ヘルスケア関連産業、グリーンアンドクリーン関連産業といった峰が次々とある多軸型の産業構造=「八ヶ岳産業構造」に転換していくために、この地域に不足している企業や研究機関を誘致するという考え方である。

中部地域八ヶ岳構造創出戦略の推進( 192KB)

 これまでは得てして雇用規模を念頭とした企業誘致であったところを、多軸型産業構造への転換に資する国・地域や企業・研究機関のターゲットに、戦略的に絞り込んだ誘致活動へ転換するということである。
 さらに、アジア始め成長著しい新興国等のグローバル需要を取り込み、ものづくりにサービスを付加した“ことづくり”や社会システムへの昇華を合わせて行うことにより、グレーター・ナゴヤ地域がマザー工場や研究開発拠点を担う国際拠点化を目指すものである。
グリーンモビリティ連携研究センター

グリーンモビリティ連携研究センター

 またこれには、自動車、航空機といったものづくり企業だけではなく、ナショナルコンポジットセンター( 750KB)やグリーンモビリティ連携研究センターといったものづくりを支える研究機関、あるいは大学や産業支援機関といった人材育成や経営サポート機能、中部国際空港等のインフラや歴史・文化といった地域の魅力を重層的に発信していくことが求められている。
 この発信力を高めることにより、「ジャパン・エアロスペース2012」、「第29回宇宙技術および科学の国際シンポジウム」といったMICE誘致につなげ、技術や人の交流がグレーター・ナゴヤ地域において活発に展開される相乗効果を上げていくことが、今後のグレーター・ナゴヤ・イニシアティブ活動に求められているところである。
 以上申し上げたような活動を今年度から行っていくことによって、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会の更なる活動の活性化を目指すものである。


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