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北海道の強みや特長を活かした海外展開の加速 ~「中小企業業海外展開支援北海道会議」平成24年度行動計画~ | 経済産業省 北海道経済産業局 国際課 西村 学【配信日:2012/05/31 No.0207-0845】

配信日:2012年5月31日

北海道の強みや特長を活かした海外展開の加速
~「中小企業業海外展開支援北海道会議」平成24年度行動計画~

経済産業省 北海道経済産業局 国際課
課長補佐
西村 学


 「中小企業海外展開支援北海道会議」では、各支援機関が連携して中小企業の海外展開支援を具体的に進める「行動計画」を策定したところ。本文ではその取り組み内容について紹介する。


 平成22年10月5日、中小企業の海外展開を関係機関が連携して支援することを目的に、経済産業大臣を議長とした中小企業海外展開支援会議が設置、開催された。それを受け北海道地域においても、平成22年10月29日に北海道経済産業局、ジェトロ北海道及び中小企業基盤整備機構北海道支部(現・北海道本部)が事務局となり、関係支援機関、経済団体、金融機関等17機関(平成24年5月11日現在、26機関)が連携し「中小企業海外展開支援北海道会議」を設置、開催した。
 北海道会議においては、商談会・展示会等の効果的な開催や北海道製品の販路拡大に向けた取組等の検討、競争力のある「食関連分野」「農業機械分野」をモデル的取組とした道内中小企業の海外展開の支援を進め、平成24年3月22日に開催した第4回中小企業海外展開支援北海道会議では、平成24年度の道内中小企業の海外展開を支援するための具体的な取組をまとめた「行動計画」を新たに策定したところである。
 今回の行動計画策定にあたっては、企業が海外展開に至るまでの過程を、「準備段階」「実践段階」「自立段階」の3つのステージに分解し、それぞれのステージに応じて「情報収集・提供」「マーケティング」「人材の育成・確保」「資金調達」「貿易投資環境の改善」の5つの取り組みを実施していくこととしている。(別図参照)

中小企業海外展開支援大綱 重点課題(5つの柱)の取り組みステージ(イメージ図)  まず1つ目は「情報収集・提供」である。昨今、北海道においても海外展示会や商談会に参加する企業が出現してきているところであるが、一方でそれらに参加する企業が固定化されつつある状況にある。なぜプレイヤーの裾野が拡大していかないか。その理由として「具体的にどう取り組めばいいのか」という情報の不足が考えられる。
 そこで北海道会議では「海外展開成功・取組事例集」の発刊に今年度新たに取り組むこととしている。この事例集は、これから海外を目指そうという企業に対して、すでに海外展開に取り組んでいる同業他社の取り組みについてストーリー性をもって示すことで、自社が抱える課題解決のヒントを得てもらい、次のステップに進むことを企図しているものである。
 また、企業が海外展開を行うにあたっての相談窓口や関係機関の支援策、セミナー・商談会等イベント情報などをとりまとめた「中小企業のための海外展開支援ガイドブック」についても、企業等のニーズが高いことから、内容の更なる拡充を行い、24年度版として今夏の発刊を目指している。
 海外展開への意識醸成、普及啓発を目的としたセミナー等も積極的に実施する予定で、北洋銀行、ジェトロ北海道、中小機構北海道と連携した海外ビジネスセミナーを、5月24日の旭川市を皮切りに、産業集積のある道内主要5地域で地元ニーズに合わせたテーマにて開催するほか、第4回北海道会議より新たに構成機関として参画したJICA北海道とも初めて連携し、途上国ビジネスをテーマとしたセミナーを予定している。
 そのほかの取り組みとして、4月から当局ウェブサイト「中小企業の海外展開支援」専用コーナーに、北海道、札幌市、北洋銀行及び北海道銀行それぞれの中国駐在員から提供された現地のビジネス情報の提供をスタートさせたほか、よりタイムリーな情報提供を行うため、メールマガジンの配信頻度を増やすなど、情報発信体制の強化を行っているところである。これらの取り組みにより新たなプレイヤーの顕現を期待したい。

 2つ目は「マーケティング」への支援である。「北海道は展示・商談会が下手だ」との声が海外バイヤーから聞こえているところ。例えば「香港でAという道内機関が食品商談会を行ったその2週間後に、別のBという道内団体が食品商談会を行う」というようなケースで、現地のバイヤーから見て、出展する企業も提案される商品も大きく代わり映えしないため、魅力をあまり感じていないとのことである。また、各企業、団体がバラバラに取り組みを進めていては、得られる情報が少ない、交渉力も弱いといったデメリットも抱えてしまうことになる。

 そこで北海道会議では、関係機関が実施予定の展示・商談会等の情報をとりまとめ、フィードバックし、連携できるものについては共催とするなど、より大きな、オール北海道での取り組みとして打ち出せるよう提案していくこととしている。この取り組みにより得られた展示・商談会情報については、北海道経済産業局のウェブサイトを通じて企業へも提供するものとし、こちらからもプレイヤーの裾野拡大を図っていく予定である。

北海道商談会in香港2011

北海道商談会in香港2011

海外販路開拓セミナーin帯広

海外販路開拓セミナーin帯広


 3つ目は「人材の育成・確保」である。企業ヒアリングを実施すると、海外展開に取り組む上での課題として「貿易実務経験がない」「現地とのコミュニケーションが不安」との声が聞かれるところである。特に中小企業においては、企業規模から海外市場専属スタッフの確保、育成が難しく、それが海外展開の障壁となっていると言える。北海道会議ではそれに対応するため、貿易アドバイザー等の専門家による「貿易実務講座」やレベルに応じた「語学研修」などを関係機関の連携により実施し、海外展開に向けた人材育成の機会を提供していくこととしている。

 以下の項目は、ある程度海外を経験し、実績の出てきた企業に対する「実践段階」から「自立段階」に向けた支援になるが、4つ目の「資金調達」としては北海道会議構成機関が実施する補助金・助成金や融資制度、貿易保険制度の活用の促進を、5つ目の「貿易投資環境の改善」としては海外に拠点を設立する際に必要な情報提供を、ガイドブックやセミナー、ウェブサイト等を通じて実施していくこととしている。

 道内には「準備」「実践」段階の企業がまだまだ多いと思われるが、北海道会議では多くの企業が「自立」段階にステップアップできるよう各機関の連携を強化し、平成24年度の取り組みを進めていく所存である。

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