CFIEC国際情勢ウェビナー 「米国覇権の変調と新興する世界秩序―日本は何を問われているのか」

日 時:2026年4月17日(金)14:00~15:50(配信時間)
主 催:一般財団法人 国際経済連携推進センター
講 師:藤原 帰一 順天堂大学 国際関係特論 特任教授 <モデレーター>
廣瀬 陽子 慶應義塾大学 総合政策学部 教授
江藤 名保子 学習院大学 法学部 教授
森 聡 慶應義塾大学 法学部 教授
(敬称略、ご登壇順)
形 式:オンラインセミナー(YouTube Live)
定 員:500名(参加費:無料)
お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/4949956
※お申込者限定で、YouTube概要欄にてプレゼン資料のダウンロードが可能です。(配布可能な資料がない場合もございます。)
<内容>
トランプ米大統領は、米国が戦後主導してきた国際秩序の根幹を揺さぶっています。軍事的関与と経済的要求を結びつけ、自国の利益を最大化しようとする「米国第一主義」の姿勢は、ライバル国以上に同盟国への圧力として作用しています。戦後、普遍的価値と米国との関係を外交の軸としてきた日本をはじめとする同盟国は、急速な環境変化の中で、これまでの前提が揺らぎつつあります。
他方で、中国やロシアなど従来「競争相手」とされてきた大国にとっては、価値や規範よりも取引が前面に出る国際環境が、自らの行動を正当化しやすい状況を生んでいます。ロシアはウクライナへの軍事侵攻を続け、中国は軍事・経済的影響力を拡大させつつ、トランプ政権との実利的な外交を通じて国際的な存在感を強めています。そして米中競争下で慎重にバランスを保っていた一部の国にも、米国への依存を軽減させる動きが見られます。
政権発足当初、国際社会への関与縮小が懸念された米国は、いま他国の領土や内政に踏み込む姿勢を見せ、ベネズエラやイランへの軍事行動に踏み切るなど、当初の想定とは異なる局面を見せています。これらの動きは、国際社会における米国の立ち位置をどのように変え、その影響力や同盟諸国に何をもたらすのでしょうか。
本ウェビナーでは、国際秩序が揺らぎ、大国による現状変更の動きが強まる中で、米国の覇権からの離脱が生む力の空白が、世界にどのような変動をもたらすのか読み解きます。そのうえで、イラン情勢が予期せぬ新たな変数として事態をさらに転換しかねないなか、理念と現実の間で日本は何を掲げ、いかに向き合っていくべきか考えていきます。
モデレーターには、変化の激しい世界情勢を多彩な視点から考察する国際政治研究の第一人者である藤原帰一氏(順天堂大学特任教授)を迎えます。パネリストには、ロシアを始めとする旧ソ連地域の政治を熟知する廣瀬陽子氏(慶應義塾大学教授)、東アジア国際政治と日中関係について豊富な知見を有する江藤名保子氏(学習院大学教授)、米中関係・日米関係を含む米国のアジア戦略に精通する森聡氏(慶應義塾大学教授)をお迎えします。
<プログラム>
1. 14:00 – 14:05 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 14:05 – 14:15 (10分) 趣旨説明 (藤原帰一氏)
3. 14:15 – 14:30 (15分) プレゼンテーション (廣瀬陽子氏)
4. 14:30 – 14:45 (15分) プレゼンテーション (江藤名保子氏)
5. 14:45 – 15:00 (15分) プレゼンテーション (森聡氏)
6. 15:00 – 15:50 (50分) ディスカッション・事前質問に基づくQ&A
7. 15:50 閉会
<パネリスト略歴>
藤原 帰一(ふじわら きいち)氏(モデレーター)
順天堂大学 国際関係特論 特任教授/東京大学 名誉教授
東京大学未来ビジョン研究センター 客員教授
1979年東京大学法学部卒業。フルブライト奨学生としてイェール大学大学院博士課程に留学。1984年同大学院博士課程単位取得中退。東京大学助手、千葉大学助手・助教授、東京大学社会科学研究所助教授を経て、1999年から2022年3月まで同大学院法学政治学研究科教授。フィリピン大学アジアセンター客員教授、ウッドローウィルソン国際学術センター研究員、ジョンズ・ホプキンス大学国際高等研究院客員教授、東京大学未来ビジョン研究センター長などを歴任。主な著書には『戦争を記憶する』、『デモクラシーの帝国』、『平和のリアリズム』(第26回石橋湛山賞受賞)、『国際政治』、『戦争の条件』、『不安定化する世界』、『「正しい戦争」は本当にあるのか』、『世界の炎上』などがある。『朝日新聞』に「時事小言」を連載中。『映画のなかのアメリカ』、『これは映画だ!』など、映画に関する著作もある。
廣瀬 陽子(ひろせ ようこ)氏
慶應義塾大学 総合政策学部 教授
KGRI(Keio University Global Research Institute) 副所長
慶應義塾大学総合政策学部卒、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学。学位は博士(政策・メディア)(慶應義塾大学)。 慶應義塾大学総合政策学部講師、東京外国語大学大学院地域文化研究科准教授、静岡県立大学国際関係学部准教授、等を経て現職。中曽根平和財団上席研究員、日本国際問題研究所客員研究員、日本国際フォーラム上席研究員、北海道大学スラブユーラシア研究センター共同研究員など、学外の研究活動も多数。国連大学秋野フェローとしてアゼルバイジャンで在外研究(2001-02)、米国コロンビア大学ハリマン研究所訪問研究員(2013-14)、フィンランド・ヘルシンキ大学アレクサンテリ研究所訪問研究員(2017-18)、米国・戦略国際問題研究所(CSIS)訪問研究員(2018)など、国際的な学術活動も多数。国家安全保障局顧問(2018-20年)など政府の役職への就任も多数。
2023年からはウクライナ政府の任命で同国の和平を考える「国際専門家グループ」のメンバーとして活動。
主な著書に、『コーカサス 国際関係の十字路』集英社新書(2008年7月)【第21回「アジア・太平洋賞」特別賞受賞(2009年)】、『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』講談社現代新書(2021年2月)など多数。2023年度、慶應義塾大学義塾賞を受賞。
江藤 名保子(えとう なおこ)氏
学習院大学 法学部 教授
専門は東アジア国際政治、日中関係。スタンフォード大学国際政治研究科修士課程および慶應義塾大学法学研究科政治学専攻後期博士課程修了。博士(法学)。地経学研究所上席客員研究員、経済産業省経済安全保障に関する産業・技術基盤強化のための有識者会議委員、産業構造審議会時委員、財務省関税・外為審議会関税分科会委員などを兼任。
人間文化研究機構地域研究推進センター研究員、日本貿易振興機構アジア経済研究所副主任研究員などを経て現職、そのほか在外研究として北京大学国際関係学院訪問学者(2004-2005年)、シンガポール国立大学東アジア研究所客員研究員(2019-2020年)、メルカトル中国研究所(ベルリン)客員上席研究員(2025年3-4月)等。著書に『日中関係 2001-2022』(共著、東京大学出版会、2023年)、『中国ナショナリズムのなかの日本‐「愛国主義」の変容と歴史認識問題』(勁草書房、2014年)ほか。
森 聡(もり さとる)氏
慶應義塾大学 法学部 教授/KCS 副センター長
1995年3月京都大学法学部卒。同大学大学院法学研究科及び米コロンビア大学ロースクール修士課程修了。外務公務員採用Ⅰ種試験で外務省入省。同省退職後、2007年に東京大学大学院法学政治学研究科にて博士(法学)。2008年より法政大学法学部准教授、2010年から2022年3月まで同教授。この間、米プリンストン大学(2014~2015年)及びジョージワシントン大学(2013年~2015年)で客員研究員。2022年4月より現職。現在の研究テーマは、米中関係・日米関係を含むアメリカのアジア戦略、先端技術と国防イノベーション、冷戦期アメリカの戦略史。
2018年より中曽根平和研究所上席研究員。内閣官房国家安全保障局政策参与・シニアフェロー(2016年~2019年)。2020年より防衛省新防衛政策懇談会委員。2022年に国家安全保障局が実施した防衛三文書見直しに関する専門家ヒアリングに招集。2023年3月より慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート・戦略構想センター副センター長。2025年7月より防衛省宇宙領域アドバイザリーボード委員。
近書に、『国際秩序が揺らぐとき―歴史・理論・国際法からみた変容』(編著、千倉書房、2023年)、
『ウクライナ戦争と世界のゆくえ』(共著、東京大学出版会、2022年)、『「強国」中国と対峙するインド太平洋諸国』(共著、千倉書房、2022年)、『アメリカ政治の地殻変動』(共著、東京大学出版会、2021年)、『アフターコロナ時代の米中関係と世界秩序』(共編著、東京大学出版会、2020年)、『アメリカ太平洋軍の研究』(共著、千倉書房、2018年)、『ヴェトナム戦争と同盟外交』(単著、東京大学出版会、2009年、日本アメリカ学会清水博賞受賞)ほか多数。
【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 川西、松井