ベトナムのデジタル規制の状況

ベトナムのデジタル規制の状況
掲載日:2020年4月

1. 国の概況

▶ ASEAN第3位の人口を誇り、2026年に1億人を突破する見込み。
▶ 2021年には第13回共産党大会が行われ、新指導部が選出される。
▶ ベトナムはCPTPP、米越通商協定、日本・ASEAN包括的経済連携協定等、二国間、多国間の貿易協定を積極的に締結している。2020年2月にはEU・ベトナムFTAが承認され、近く発効する。

ベトナムの概況

2. デジタル法制の状況

▶ 「ベトナムを情報通信技術大国にするための決定」において、情報通信技術を国家の持続的な発展の柱とし、2020年には、情報通信産業がGDPに占める割合を8~10%とすることを掲げている。
▶ 国家として戦略的にIT人材の育成や通信環境の整備等に注力しており、通信インフラ事情の改善やスマートフォンなどの利用台数の増加を受け、アプリを活用したサービスも成長している。

【国家戦略・計画】
ベトナム、デジタル法制の状況、【国家戦略・計画】

【デジタル法制】
▶ ベトナムはASEANで最もデータ管理に厳格な規制を敷いている国と言える
▶ 2019年のサイバーセキュリティ法施行により、個人情報保護の強化のみならずデータ越境規制やローカル・サーバの設置要求など、データ管理に関する規定が厳格化。対象企業、データ範囲、データの保管期間などは細則で定められることとなっているが、施行から1年以上経つ現在も審議中である。

ベトナム、デジタル法制の状況、【デジタル法制】

3. デジタル化の状況

【インターネットの利用度】
▶ 近年急速に増大するスマートフォン利用者を中心にインターネット普及率は人口比7割を超え、周辺国の中でも高い。
▶ 都市部では電子商取引を通じた買い物が浸透しつつあり、市場規模は2030年にはASEAN加盟国でインドネシア、シンガポールに次いで3番目に拡大する見込み。
▶ 若い世代を中心にSNS利用者が増加しており、Facebookユーザー数はタイを超えた。

デジタル化の状況、【インターネットの利用度】

【EC市場規模】
▶ ベトナムのEC市場は順調に成長するとの推測。2023年には43億米ドルと、2018年の約2倍にまで拡大。
▶ 2018年のEC化率(物販全体の市場規模に占めるEC市場規模の比率)は1.7%で、ASEANの後発諸国(CLMV)の中では高いものの、ASEAN全体でみると低い水準である。中間層の増大により小売市場が急速に拡大しており、EC市場も同様に成長していくものの、EC化率に大きな変化はない見込み。

デジタル化の状況、【EC市場規模】

【デジタル産業】
▶ ベトナムはサムソンやLGエレクトロニクス、インテルなどが生産拠点を設立しており、ハードウェアがIT産業の売上の9割近くを占める。その一方で、日本企業はFPTなどベトナムのソフトウェア企業へアウトソーシングを行っている。
▶ ベトナムにはユニコーン企業は存在しないが、スタートアップ育成の土壌が整いつつある。政府は2025年までに2,000のスタートアップ・プロジェクト、600社のスタートアップが生まれることなどを目標とし、支援を進めている。スタートアップへの投資も増えており、ASEANの中では豊富なIT人材を有していることもあり、注目されている。